Rd.10 ニュルブルクリンク
日程 | 2013.08.31 , 09.01 |
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サーキット | ニュルブルクリンク (ドイツ) |
ライダー | レオン・キャミア / ジュール・クルーゼル |
予選 | 11位 9位 |
本戦 | レース1: リタイヤ/レース2: - レース1: 8位/レース2: 14位 |
レポート
キャミア 負傷でレース2をキャンセル!
約1ヶ月のサマーブレイクを挟んで開催されたワールドスーパーバイク(=WSBK)第10戦の舞台は、ドイツ北西部にあるニュルブルクリンク。昨年のこの大会では、FIXIクレセントスズキのレオン・キャミアが、レース2で3位表彰台を獲得したサーキットである。
そのキャミアは金曜午後の予選から好調な走りを見せ、1回目の公式予選でポールポジションから0秒3差の4番手タイムをマーク。チームメイトのジュール・ クルーゼルは昨年の大会で、600ccスーパースポーツクラスにて一度走っただけのコースを今回はスーパーバイクにて初体験。この日の計時予選では11番 手タイムをマークした。
「バイクは走り始めからすごくいいフィーリングだった。午前のフリー走行では少しチャタリングが出ていたんだけど、午後はユーズドタイヤで上手く走れた し、タイムも出た。まだ改善の余地があるポイントも分かっているし、ヨシムラチューンのGSX-R1000は良く走ってくれているよ。」(キャミア)
「今日は1ヶ月振りにレーシングマシンで走行したので、まずは感覚を取り戻した感じだったね。このコースは昨年の大会で初めて走ったけれど、600cc とはコーナリングもスピードもブレーキングもまるで違う。それでもトップまで1秒以内のタイムに入っているから、明日はトップ5に迫りたいね。」(クルー ゼル)
「このサマーブレイクでシーズン終盤に向けてのマシンのアップグレードが出来ました。エンジンスペックも見直して、ここニュルブルクリンクでもうまく機能 しています。ヨシムラジャパンからヨーヘイ・カトウも技術サポートに来てくれているしね。レオンはニュータイヤでもユーズドでも自信を持ってマシンをコン トロールしているし、どのサーキットもスーパーバイクでの初レースになるジュールもきちんと進歩している。初日としてはまずまずのスタートだったんじゃな いかな。」(FIXIクレセントスズキ ポール・デニング監督)
そして予選2日目では、キャミアが9番手、クルーゼルが13番手でスーパーポール出場権を獲得。しかしニュルブルクリンクに雨が降り始め、ウェットルール によりスーパーポールは20分の走行を2セッション行うことに決定。そのステージ1では、なんとキャミアが11番手となってしまいステージ2進出となら ず、8番手をマークしたクルーゼルのみがステージ2に進出。しかし、クルーゼルはステージ2開始早々に転倒を喫してしまう。ケガこそなかったもののマシン 修復に時間が掛かり、9人中の9番手のタイムで終了。結果、決勝レースは、クルーゼルが3列目9番手、キャミアが4列目11番手からのスタートとなった。
レース
レース1
日曜の決勝レースは、気温は低いながらもドライコンディションでスタート。3列目スタートからのクルーゼルがオープニングラップでやや順位を落とす中、 キャミアは9番手で2周目へ。序盤、D・ジュリアーノ(アプリリア)を追っていたキャミアだったが、バトルをしながら共にポジションアップ。そして13周 目にジュリアーノをかわして6番手に上がると、セカンドグループの先頭を行くS・ギュントーリ(アプリリア)の背後に迫り、5番手争いを展開。しかし、 レースも残り数周となったところで、下位チームがエンジンブローでオイルを撒いてしまい、そのオイルに乗った4位走行中のJ・レイ(ホンダ)が激しい転倒 を喫してしまう。その直後を走行していたキャミアも同じくオイルに乗って激しく転倒。レースは直ぐに危険と判断され、赤旗が出され、中断。キャミアはすぐ にヘリコプターで搬送され、首の負傷と診断された。クルーゼルはオープニングラップで11番手まで下がってしまい、すぐにキャミアの後方グループに加わっ ての順位争いを繰り広げたものの、ペースを上げるにはいたらず、赤旗中断のレースを8位でフィニッシュした。
レース2
キャミアが欠場となってしまい、FIXIクレセントスズキただ一人のライダーとなったクルーゼルは、10番手あたりでオープニングラップを終了すると、こ のあたりのポジションを単独走行。10周目には9番手に上がったものの、そこからもペースが上げることができず、ラスト3周では電装系のトラブルでマシン がストップ。なんとか再スタートして15番手でレースに復帰し走行中、ワイルドカードライダーによる転倒によりまたもレースが赤旗で中断。追い上げていた クルーゼルはポイント圏内の14位でレースを終了した。
また、このレース開催を前にFIMが2014年のレギュレーション変更骨子を発表。ライダーの年間使用可能エンジンの上限をはじめ、サスペンションやブ レーキの買い取り制度、サブカテゴリーとしてEVOクラスが新設されることなどを発表。なお、今シーズンのカレンダーに関しても、11月17日に開催を予 定していた最終戦インド大会のキャンセルも合わせて発表された。
コメント
ジュール・クルーゼル 選手 コメント
「とにかくチームにとってキツい週末になってしまったよ。自分に関して言えば、レース1で色々なことが分かってレース2に活かせると思っていた。レース1 では、最初の4~5周は良かったんだけれど、そこからタイヤが消耗してしまって、ペースをキープするのが難しくなってしまったから、8位ならまずまずじゃ ないかな。レース2も似たような展開だったんだけれど、1周目にハイサイドで転倒しかけてポジションを落としてしまった。そこからベストを尽くしたけれ ど、ペースを上げられなかった。トップ10には入れるかな、と思って走ったんだけれど、最後はマシンが止まってしまって、再スタートしても14位が精いっ ぱいだった。あまりいい週末じゃなかったけれど、レオンはもっとバッドラックだったよね。早くレオンが回復して、また2人でいいレースがしたいね。」
レース1
順位 | ライダー | チーム |
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1位 | トム・サイクス | カワサキ |
2位 | マルコ・メランドリ | BMW |
3位 | チャズ・デイビス | BMW |
レース2
順位 | ライダー | チーム |
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1位 | チャズ・デイビス | BMW |
2位 | ユージン・ラバティ | アプリリア |
3位 | マルコ・メランドリ | BMW |
■スーパーバイク世界選手権第11戦、トルコ・イスタンブール大会は9月15日に開催されます。