Rd.13 マニクール

日程 2013.10.06
サーキット マニクール (フランス)
ライダー ジュール・クルーゼル / ヴァンサン・フィリップ
予選 12位
9位
本戦 レース1: リタイヤ/レース2: 14位
レース1: 13位/レース2: 6位

レポート

代役出場のヴァンサン・フィリップがWSBKデビューで6位入賞!

ついにラスト2戦4レースを残すのみとなったワールドスーパーバイク。第13戦は、首都パリから260km南にあるフランス・マニクールサーキットで、 2003年から11年連続の開催となる。イギリスを本拠地とするFIXIクレセントスズキだが、このレースに関しては、昨年のスーパースポーツクラスで優 勝を飾ったジュール・クルーゼルの母国ということに加え、負傷により欠場中のレオン・キャミアにかわり、ワールドスーパーバイクには初参戦となるが世界耐 久選手権を8度も制したヴァンサン・フィリップが代役として出場することから、ライダー達にとってはホームレースとなる。

「ドニントンパーク、シルバーストーンと、チームにとってのふたつのホームレースを終えて、やっと僕にとってのホームレースになったね。去年はここで、不 安定なコンディションのなか優勝できてたけれど、今週も残念ながら寒くて雨が降る、そんな予報になっているみたいだね。前戦ラグナセカでは納得のいく走り ができたので、この週末にはそれをさらに更新しようと思っているよ。このサーキットは大好きだし、レースを楽しめると思う。今回はここで経験のあるヴァン サンがチームに加わってくれて嬉しいよ、ピットの中でフランス語を話してくれる人が増えるしね。」(クルーゼル)

4日の金曜日は朝から小雨が降り、時折激しい降雨となる不安定なコンディションながら、クルーゼルとフィリップは素晴らしい走りを披露。クルーゼルは午前 のフリー走行で常にタイムシートのトップグループに名を連ね、5番手タイムをマークし、午後の公式予選では4番手につけてみせた。
さらに素晴らしい走りを見せたのがフィリップ、慣れ親しんだコースとはいえ、初めてのピレリタイヤとワールドスーパーバイク仕様のヨシムラチューンド GSX-R1000をアッという間に乗りこなし、レギュラーライダーを押しのけて午前7番手、午後にも7番手タイムをマークしたのだ。

5日の土曜日に行なわれた午前の公式予選2回目は、1回目よりも天候が悪化したため、どのライダーも初日のタイムを更新できず、クルーゼルが4番手、そし てフィリップは7番手でスーパーポールへ進出。スーパーポールの開始時点でもコースにウェットパッチが多く残っていたため、セッションはウェットルールと なり、20分の走行が2回行なわれ、スーパーポールに出場した15ライダーのうち9人が最終セッションに進出することとなった。
このウェットセッションでクルーゼルは、電気系のセットアップでほとんど走行時間をとれず、フリー走行終盤で転倒を喫してしまったが、フィリップは周回を 重ねて着実にタイムを上げ最終セッションに進出。残念ながらセッション2ではタイム計測できずに9番手のままだったが、日曜の決勝では、フィリップが3列 目9番手、クルーゼルが4列目12番手からスタートすることとなった。

「ここまですごくいいウィークを過ごせているね。天候は悪いけれど、僕はこのコースを知り尽くしているので、こういうコンディションにマシンをセットアッ プするのは慣れているんだ。初めてのピレリタイヤだけれど午後のセッションではいいフィーリングを掴めたし、電気系のセットアップもうまくいった。いつも はほぼノーマルエンジンのマシンで耐久選手権を戦っているから、ヨシムラのスーパーバイク仕様のエンジンを楽しんで走れている。とにかく今日はスーパー ポール2にまで進出できてすごくワクワクしたよ!残念ながらブレーキに少し問題があってセッション2ではタイム計測できなかったけれど、決勝レースはスー パーバイクのレギュラーたちとの戦いを楽しみたいね。」(フィリップ)

6日の決勝レースは、気温こそ20度を下回ったものの、ようやくのドライコンディション。朝のフリー走行ではフィリップが6番手、クルーゼルが9番手タイムをマークして決勝レースに臨むこととなった。

レース

レース1

クルーゼルが4列目から好スタートを見せて8番手でオープニングラップを終了。6番手に順位を上げて、フィリップとともにセカンドグループを走行していた が、3周目に転倒。そのままリタイヤを喫してしまう。対してフィリップは慣れ親しんだコースを強みに堅実な走りで5人による6番手争いグループを走行。一 時は7番手まで上昇したが、15周目にトニ・エリアス(アプリリア)の転倒に巻き込まれて転倒しタイムロス。フィリップはすぐに再スタートを切り、13位 でチェッカーを受けた。

レース2

クルーゼルはまずまずのスタートを切り、12番手あたりで2周目へ。フィリップに先行されるものの、コンスタントに順位を上げるレースを見せ、一時は8番 手まで上昇。しかしレース中盤の12周目にオーバーランを喫してグラベルへ。レースに復帰はしたものの、最後尾近くまで順位を下げてしまい、結局14位で チェッカーを受けた。
そしてフィリップは3列目からのスタートで、序盤からうまく集団をかわし、2周目には8番手に浮上。耐久チャンピオンらしいコンスタントでスムーズな走り で6周目には6番手まで浮上。その後上位グループには引き離されてしまったものの、じりじりと後続を引き離して、そのまま初参戦のワールドスーパーバイク を見事6位でフィニッシュした。

コメント

ヴァンサン・フィリップ 選手 コメント

「すばらしいレースウィークだった!まずは初めてのヨシムラチューンドのマシン、そしてサスペンションや電子制御、タイヤになれるために、たくさんヘルプ してくれたチームスタッフ、特にメカニックのみんなにお礼を言わなきゃいけないね。すばらしいマシンだったし、初めてのサスペンションやタイヤにすぐに慣 れたのもチームのおかげだよ。レース1ではトップライダーのみんなといいバトルができていただけに、トニの巻き添えになってしまって残念だった。でも、そ れもレースだからしょうがないさ。レース1のようなバトルは、もっと経験を積まないと難しいけれど、レース2のように単独での走行は自分らしい走りがしや すかったよ。6位という結果もうれしいし、すごくいい経験ができたレースだった。スズキフランスとFIXIクレセントスズキからのすばらしいプレゼント だったよ。みんな本当にありがとう!」

ジュール・クルーゼル 選手 コメント

「今年いちばんがっかりしたレースになってしまった。レースはコンディションがずっと悪く、もっとドライで走り込みたかったね。レース1はコーナーで ちょっとオーバースピードになってしまって転んでしまったし、レース2でもまた同じミスをしてしまって、ほぼ最後尾から再スタートになってしまった。でも ヴァンサンにとってはすごくいいレースウィークになったね。彼はこのコースを知り尽くしているし、こういう不安定なコンディションも、ドライコンディショ ンでもうまくマシンをまとめていた。チームに結果を残してくれたのはすばらしいけれど、本来なら僕がもっといい結果を残さなければならないよね。」

レース1

順位 ライダー チーム
1位 トム・サイクス カワサキ
2位 シルバン・ギュントーリ アプリリア
3位 ユージン・ラバティ アプリリア

レース2

順位 ライダー チーム
1位 トム・サイクス カワサキ
2位 ユージン・ラバティ アプリリア
3位 シルバン・ギュントーリ アプリリア

■スーパーバイク世界選手権最終戦、スペイン・ヘレス大会は10月20日に開催されます。


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