2023 FIM世界耐久選手権(EWC) Rd.3 鈴鹿8時間耐久ロードレース 予選

日程 2023.08.04
サーキット 鈴鹿サーキット
ライダー グレッグ・ブラック / シルバン・ギュントーリ / エティエンヌ・マッソン

ヨシムラSERT Motul 鈴鹿で好成績を狙う

ヨシムラSERT Motulは鈴鹿8時間耐久ロードレースの予選において5番手グリッドを確保。シリーズ前半は苦しい戦いもあったが、年間タイトル獲得を決して諦めない姿勢で臨む。

2023FIM世界耐久ロードレース選手権第3戦として行われるのは、世界的にも有名な鈴鹿サーキットでの8時間耐久レース。44回目となる「コカコーラ・鈴鹿8時間耐久ロードレース」は50もの参加チームを集め、選手権常連チームの他にも強力な日本チームの数々がホームラウンドで輝くべく参戦するのも特徴。テクニカルなコースレイアウトに加え、高い気温と湿度がマシン/ライダー双方にとって大きな挑戦となる。

昨シーズンは3位でこの鈴鹿ラウンドを終えたヨシムラSERT Motulは、今年も良い成績の確保を目指す。現在の選手権獲得ポイントは66で、ポイントランキングにおいては4番手の位置。ここ鈴鹿で強いパフォーマンスを発揮しランキング上位を目指す。

4日金曜日に行われた最初の予選セッション(Q1)において、3人のフランス人ライダーはセットアップの進んだスズキGSX-R1000Rに跨り、それぞれ高いパフォーマンスを見せてくれた。グレッグ・ブラック選手は2分6秒923でグループ3番手、シルバン・ギュントーリ選手は2分7秒201でグループ5番手、そしてエティエンヌ・マッソン選手は2分8秒402でグループ9番手を確保した。

2回目の予選セッション(Q2)において各ライダーはさらにタイムを詰めることに成功。ギュントーリ選手は2分6秒683、マッソン選手は2分7秒547とタイムを向上させた。

チーム内上位2名のライダーの平均タイムにより、ヨシムラSERT Motulは総合で3番手を獲得。これにより上位10チームのみが参加できる1台ずつ1周のみタイムアタックを行う最終予選「トップ10トライアル」へと駒を進めることができた。

このトップ10トライアルを担当したのはギュントーリ選手とブラック選手。ベストラップは2分6秒720を刻み、これにより5番グリッド及び1ポイントのボーナスポイントを獲得した。序盤から上位でレースを進められるこのグリッド位置から、ヨシムラSERT Motulは11時30分にスタートする鈴鹿8時間耐久ロードレースを戦うことになる。

加藤陽平 チームディレクター

予選3番手・トップ10トライアル5番手という結果にはとても満足しています。最初のテスト時と比べるとバイクは飛躍的に良くなっていますし、ライダーもバイクに対して良いフィーリングを得ていますから、本戦に向けて準備は完全に整ったといったところですね。ただ明日は雨予報もありますので、ドライ/ウェット路面と変化する難しいコンディションに上手に対応することも必要になるでしょう。チームは完璧なチームワークで機能していますし、少なくとも表彰台は獲得するつもりです。空模様によっては勝利も可能だと思っています。

ダミアン・ソルニエ チームマネージャー

ここまで良いレースウィークになっています。予選の各セッションも順調にこなすことができ、総合3番手というタイムには満足しています。今回、チームメンバーをフランス側と日本側のスタッフでうまくバランスさせました。マシンも鈴鹿に合う完璧なセットアップを見つけることができ、各ライダーもとても良いフィーリングを得ているようです。トップ10トライアルに関しては、日本人スタッフやシルバンは経験がありますが、グレッグやフレンチクルーにとっては初めてですからちょっと緊張しましたね。現時点でチームはとてもポジティブなエネルギーに満ちていますので、この状態をチェッカーフラッグまでしっかりと維持していきます。チャンピオンシップにおいては後れを取っていますから、ライバル以上にしっかりとアタックしていきます。

グレッグ・ブラック選手 (ライダー・ブルー)

数週間前から様々なテストをこなし、特に今週はチームと共にセットアップに力を注ぎました。そのおかげもあってバイクはあらゆるコンディションにおいて非常に高い完成度を見せています。予選3番手はチーム員全員が最大限のパフォーマンスを結集した結果です。2分7秒を切るというのは、我々EWCを戦っているヨーロッパライダーからするととても満足度の高い結果なので、嬉しいです! トップ10トライアルは初めてで勝手がわからずプレッシャーも感じましたが、結果的に5番手を確保できチャンピオンシップで大切な1ポイントを得ることができました。しかしレース本番は明日です。かなり手応えを感じていますが、天気予報通りに難しいコンディションになればさらにチームの強さを見せることができるでしょう。明日が楽しみでなりません。

シルバン・ギュントーリ選手 (ライダー・イエロー)

Q2でのバイクのフィーリングはとても良かったのですが、トップ10トライアルではそのフィーリングが得られず午前中よりも0.5秒ほどタイムが落ちてしまいました。しかしバイクの進化により、とてもポジティブです。7月のテストからは飛躍的にセットアップが進んでおり、レースペースは向上し、またタイヤの摩耗もかなり抑えられています。明日に向けてはとても前向きな気持ちでいます。特に天気が予測不可能ですから、総合力の高い我々にとってポディウムフィニッシュは十分可能だと思います。

エティエンヌ・マッソン選手(ライダー・レッド)

まずはこの予選結果にとても満足していますが、それに加えじっくりとセットアップしてきたバイクは非常に良いレースペースで走行が可能で、これにも大きな自信を持っています。鈴鹿でブリヂストンタイヤを履くのは初めてで慣れるのに少し時間がかかりましたが、予選の各セッションはチームメイトと共に順調にこなせたと思っています。明日の天気予報を見ると、予測不能なレース展開になりそうですね。スタートが楽しみです。


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