全日本ロードレース選手権 Rd.1 ツインリンクもてぎ

                           
日程 2021年4月3日、4日
サーキット ツインリンクもてぎ(栃木)
ライダー 渡辺 一樹
予選 予選1:1位
予選2:1位
決勝 レース1:3位
レース2:2位
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔み申し上げますとともに、罹患された方々には心よりお見舞い申し上げます。

既に発表の通りヨシムラはSUZUKIファクトリーチームとして「ヨシムラ SERT Motul」を立ち上げ、世界耐久ロードレース選手権 2021年シーズンにフル参戦する。マシン開発の一環として全日本ロードレース開幕戦もてぎにスポット参戦した。ライダーは昨年に引き続き渡辺一樹を起用。4シーズン目のジョイントとなる。渡辺選手はル・マン24時間耐久レースに向けたフランスでのプライベートテストに参加、帰国後の隔離措置により前週のもてぎ事前公開テストには参加できず、このレースウィークからの参戦となった。

▼4/1(木) 特別スポーツ走行
今大会は木曜日に特別スポーツ走行が行われ、通常よりも1日多いウィークとなる。1本目の走行で渡辺選手は1分49秒643をマーク、3番手につけた。午後の2本目はサスペンションのセットを変えて臨んだが1本目のタイムを上回ることはできなかった。昨年の最終戦以来の日本での走行、さらに事前テストに参加していないにも拘わらず初日から3番手につけて周囲を驚かせた。

▼4/2(金) ART合同走行
前日の特別スポーツ走行は世界耐久選手権に向けてパーツやセッティングの確認の意味合いが強かった。その中で49秒6のタイムは良い感触だと言える。金曜日からは決勝レースに向けたセッティングも視野に入れて確認作業を行う。1本目の走行で前日よりもタイムを縮め1分49秒134を出して2番手につける。午後の2本目は決勝を見据えたロングランを実施。さらに1分49秒096までタイムを伸ばした。アベレージタイムは1分49秒台中盤。新しく試したパーツの経験値とタイヤの使い方に慣れていけばタイムの上昇が見込めると確認した。

▼4/3(土) 公式予選
2レース制の今大会は、決勝レース1のグリッドを各ライダーのベストラップタイム、決勝レース2のグリッドはセカンドラップタイムで決定する。予選は足廻りのセットアップの組み合わせをいくつか試しながら臨んだ。1分49秒前半から入り、3回目のピットインの後の13周目に48秒台に入れる1分48秒587をマーク。その後も48秒台を連発、最後のアタックで1分48秒330をたたき出して見事ポールポジションを獲得した。セカンドラップタイムも1分48秒335でレース2のポールポジションも獲得した。

▼4/3(土) 決勝レース1
午後2時5分、決勝レース1がスタート!渡辺選手は2番手で1コーナーに進入するが、序盤の集団の中で軽い接触がありオープニングラップを5番手で戻ってくる。2周目には4番手に順位を上げ、3周目には1分49秒1までラップタイムを上げると4周目に1分48秒926と48秒台に入れ、3番手に浮上する。ライバル勢もスピードがあり、そこまでに時間を使ってしまったことで、先頭を走る2台とはその時点では約2秒開いてしまった。
その後は1分48秒台後半から49秒フラットのラップタイムペースで周回するが、トップを行く中須賀選手(ヤマハ)との差は少しずつ広がっていく。懸命に追い上げ2位の清成選手(ホンダ)とはコンマ8秒差まで追い詰めるが、トップグループに絡めないまま3位でチェッカーを受ける。事前テストの参加ができずセッティングを詰め切れなかった結果、トップとは5秒ほどの差ができてしまったが、改善点を把握できたことは翌日に向けて大きな収穫になったと言える。

▼4/4(日) 決勝レース2
レース1終了後、今の車体では“勝負どころで勝負できない”と感じ、変更したセットアップを朝フリー後にさらにもう一段変えて臨んだレース2。

昨日までの好天からどんよりとした曇り空。ST1000クラスで出されたウェット宣言から路面は乾き始め、JSB1000クラスはドライ宣言で15時にスタートが切られた。ホールショットは清成選手(ホンダ)。渡辺選手は2番手で1コーナーに進入し、2コーナー立ち上がりでトップに立つとオープニングラップを制する。ハイペースをキープし、中須賀選手(ヤマハ)を従えて1分50秒中盤から前半のラップタイムで、5周目には49秒台に入れて渡辺はトップグループの先行を走行する。
テールトゥノーズの戦いはハイペースで続き、トップを死守する渡辺選手と1位浮上を狙う中須賀選手との攻防は車体が接触するほど激しい場面もあった。
降雨によって徐々に悪くなっていく路面コンディションの中、グリップ感を掴めない状況ながら意地の走りでトップを守っていたが、ついに17周目のヘアピンで中須賀選手にリードを許してしまう。
その後、降雨により21周目に赤旗が提示され、レースは中断、20周目時点での順位確定となった。
マシン開発の一環として参戦した今大会。ポールポジション獲得でスピードを証明し、2度の表彰台獲得でマシンのポテンシャルの高さも証明できた。この結果は必ずや世界耐久選手権で活かされるはずだ。これからも更なる高みを目指してマシン開発を進めていく。

 

渡辺一樹 選手コメント

今回の参戦で、新しいパーツのテストや良いところ、悪いところの洗い出しが出来て良かったと思います。 転倒もなく且つポールポジションを獲って速さを証明することもできました。 マシン開発がメインの参戦でメニューに従って確認を進めていましたが、チームが“このレースに勝つためにスプリントの速さも必要だ”と合わせこむ方向に動いてくれました。 ですが切り替えたからと言ってすぐにタイムが出るわけではなく、チームは本当にいろいろと試行錯誤してくれました。 予選のポールポジションも金曜日からセットを変えた結果ですし、レース1の後に“勝負どころで勝負できる車体”に変えてくれたことも成果のひとつです。 ひとりのライダーとしてはやはり勝ちに行きたいと思っていたのですごく嬉しかったです。今回のレースで得たデータ、パーツの評価は今度の世界耐久選手権を闘う上で活きたデータになると思います。 自分も今回のこの経験をマシン開発、レース活動に活かしていきたいと思います。

 

吉村 不二雄 社長コメント

世界耐久選手権に向けた開発をメインとした今回の参戦でしたが結果的には良かったと思います。 レースである以上スプリントだろうが24時間耐久だろうが速くなくては勝てません。 やはりテストで得たデータより実践で得たデータの方が重み、精度も違います。 こうした実戦に伴うデータの蓄積がチーム、マシン、ライダーの成長を促すと思います。事実今回のレースで一樹選手は成長したと思います。 また、チームのメカニックにしても実戦のレースを経験することで心づもりも緊張感も高まり、より多くのことを身につけることができると思います。 そう言う意味に置いても今回のポールポジション、表彰台獲得という結果は今後の糧となると思います。


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