Rd.8 岡山国際サーキット

日程 2015.10.17 , 10.18
サーキット 岡山国際サーキット (岡山)
ライダー 津田 拓也
予選 2位
本戦 リタイヤ

全日本ロードレース第8戦が岡山県・岡山国際サーキットで開催された。
後半戦初戦となるオートポリス大会で2位表彰台を獲得したヨシムラ スズキ シェルアドバンス。
昨年は予選でコースレコードにあと僅かまで迫り、後続を約コンマ6秒引き離す速さをみせた岡山大会。
チーム、ライダー共に高いモチベーションでサーキット入りした。
金曜日のA.R.T合同走行は1分29秒580、4番手につけて予選、決勝に向けた準備を行う。

▼10月17日(土)公式予選
10月とは思えない暖かく澄んだ空気に覆われた岡山国際サーキット。
快晴の中で予選は「ノックダウン形式」で行われた。
津田は金曜日のタイムを更新する1分29秒203でQ1を4番手で通過。
Q2ではコースインして3周目に1分28秒643の自己ベストに迫るタイムをたたき出す。
惜しくもポールポジションは獲得できなかったが予選を2番手で通過。
翌日の決勝レースに向けてチームはさらなる調整を詰めて臨んだ。

▼10月18日(日)決勝
迎えた決勝レースも朝から快晴、絶好のレース観戦日和となり、多くのヨシムラファンがサーキットに駆けつけた。
午後2時10 分、気温25度、路面温度45度の中で24周による決勝レースがスタートした。
津田は絶妙なスタートを切るが中須賀克行選手(ヤマハ)がホールショットを奪い津田は3番手で第1コーナーに進入する。
スタート直後の序盤の順位が課題である津田はオープニングラップを7番手で通過する。
序盤の遅れを取り返すべく4周目に1分29秒366のベストタイムで追い上げを図り、加賀山選手(スズキ)をパス、その後も29秒台を連発して8周目に中富選手(ヤマハ)をかわして5番手までポジションを上げ、追撃態勢に入る。
前を走る野左根選手(ヤマハ)、柳川選手(カワサキ)、高橋選手が30秒台で走行するのに対して津田は29秒台で周回、「これなら追いつける」と思った矢先の18周目のリボルバーコーナーで縁石にエンジンカバーをヒットさせ、まさかの転倒を喫してしまう。
痛恨のノーポイントレースとなってしまったが津田の身体には大きなダメージはなかったのが不幸中の幸いと言える。
次戦は今シーズンの最終戦。開幕戦で圧倒的な速さでポール・トゥ・ウィンを決めた鈴鹿である。
津田も鈴鹿を得意としているサーキットなので、再び圧倒的な強さを見せるべくチームとライダーは一体となって2週間後の最終戦に向けて準備を始めている。

津田拓也 選手コメント

序盤の1周目、2周目(の順位が)自分のウィークポイントであることは去年からわかっていて、ちょっと慎重になってしまったと思います。
テストから課題の克服をやってはいたのですが、今回の決勝では慎重になるとタイムを落とし、攻めたら転倒になってしまいました。
再び中盤グループから追い上げていく展開となり、自分の中で考えを組み立て直して、前を走る野佐根選手、柳川選手よりも速いペースで走れて「これなら柳川選手まで抜ける」と、自分の中ではキッチリと走ったつもりなのですが、これからと言うときに転倒してしまいました。
転倒した場所は事前テストから何度も走っていますが、一度もエンジンカバーに当たったことがない場所だったので自分でも驚いています。
このレースウィークは一進一退が続き、なかなか前に進めない厳しいウィークでした。
ここ岡山のコースはフロントタイヤの接地感が課題で、チームは決勝に向けて良いセッティングをしてくれました。
自分がそのセッティングだけでは解決できないことをリカバリーする力量が足りずに転倒してしまい申し訳ない気持ちです。
次戦となる最終戦の鈴鹿では開幕戦で見せた速さを再現し、それを上回るペースで走りたいです。

加藤陽平 監督コメント

事前テストは去年の岡山戦に近いセッティングから始め、レースウィークも含めて大きく変えたところはあるのですが、ライダーのコメントに対しては改善するもののタイム的になかなか反映する事ができませんでした。
中須賀選手はご覧の通り圧倒的に速く、高橋選手も今年は良いペースで走っていて、なんとかそこに追いつきたいと思って頑張ったのですが、あと一歩及ばない状態でレースを迎えてしまった感じです。
もちろん展開次第では表彰台争いができたし、高橋選手には勝負できたかな、と思います。
決勝レースではここ数戦課題である、1周目の順位争いに再び問題を抱えてしまい、レース展開的に苦しくなってしまいました。
自分のペースを取り戻してからは、表彰台を目指してペース的には追いついていく事は出来たのですが、リボルバーコーナーの縁石にエンジンがヒットして転倒してしまい残念な結果でした。
決勝レースの1周目(の順位)が課題としてハッキリ見えて、テストからその課題解決の改善に向けて積み重ねては来たのですが、競争だと言うレース根本の所でのライダー自身の認識が決勝を迎えるまでの時点でまだまだ足りないのかもしれません。

最終戦の鈴鹿は拓也本人が得意としているサーキットで、開幕戦で勝利、鈴鹿8耐も決してバイクは悪くなかったと思っているので、モテギ戦や岡山戦ほどヤマハさんとの差がつかないと思っています。
最終戦で勝つためには開幕戦の再現だけでは勝てないと思っているので、先ずは再現をしたうえでさらに上積みをしたいと思っています。

JSB1000決勝レース正式結果

順位 ライダー チーム マシン タイム
1

中須賀 克行

YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 35’46.608
2 高橋 巧 MuSASHi RTハルクプロ CBR1000RR +20.131
3 野左根 航汰 YAMALUBE RACING TEAM YZF-R1 +22.546
 
リタイヤ 津田 拓也 ヨシムラスズキシェルアドバンス GSX-R1000L5

JSB1000公式予選

順位 ライダー チーム マシン タイム
1

中須賀 克行

YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 1’27.182
2 津田 拓也 ヨシムラスズキシェルアドバンス GSX-R1000L5 +1.461
3 高橋 巧 MuSASHi RTハルクプロ CBR1000RR +1.651

JSB1000ポイントランキング

順位 ライダー チーム ポイント
1 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 147P
2 高橋 巧 MuSASHi RT ハルク・プロ 107P
3 野左根 航汰 YAMALUBE RACING TEAM 92P
4 渡辺 一樹 Team GREEN 91P
5 津田 拓也 ヨシムラスズキシェルアドバンス 79P
6 山口 辰也 TOHO Racing with MORIWAKI 79P
7 柳川 明 Team GREEN 77P
8 ジョシュ・フック F.C.C. TSR Honda 71P
9 浦本 修充 MuSASHi RTハルク・プロ 62P
10 秋吉 耕佑 au & テルル・Kohara RT 56P

全日本ロードレース最終戦「鈴鹿サーキット」は10月31日、11月1日に行われます。


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