Rd.8 岡山国際サーキット

日程 2013.09.28 , 09.29
サーキット 岡山国際サーキット (岡山県)
ライダー 津田 拓也
予選 3位
本戦 3位

レポート

津田拓也、3戦連続の表彰台を獲得

前戦、菅生大会から約1カ月のインターバルをおいて開催された全日本ロードレース第8戦、岡山大会。舞台となったのは岡山国際サーキットで、このコースも ヨシムラスズキの津田拓也にとってはJSBマシンでの初レース。ちなみに昨年のST600クラスでは、予選3番手から決勝では6位入賞を果たしているコー スだ。
レースウィークの1週間前に行なわれた事前テストでは、初日3番手/2日目2番手タイムをマーク。それでも、初コースを攻めあぐねた印象が残る、と津田は言う。
「ST600とJSB1000はまるっきり違うマシンですから、今までも鈴鹿以外はほぼ初コース。それでもここ岡山国際は、なかなか攻略のポイントが見つ からないというか、攻め切れていませんね。使うタイヤを含め、なかなかセットアップのベースが見つからない状態のままウィークに入った印象です。」(津 田)
27日の合同走行では午前3番手、午後には7番手。ウィークを通して好天に恵まれそうな予報だったものの、事前テストとは気温も路面温度もやや下がり、津田はなかなかマシンのセットアップを詰め切れずにいた。
28日の公式予選は、全30名のライダーの中から10人がQ2に進出できるノックアウト方式で、津田はQ1を3番手で難なくクリアし、Q2でも3番手タイムをマーク。このウィークの自己ベストタイムを更新し、ポールポジションを獲得した中須賀(ヤマハ)からわずか0秒05差にまで詰めてみせた。

29日の決勝レース(24周)では、スタートから中須賀が飛び出し、柳川(カワサキ)をはさんで3番手でオープニングラップを消化。トップ2人のオーダーは3周目に柳川がトップ、中須賀が2番手と順位がかわり、津田は3番手をキープ。柳川はレース中盤までトップをキープし、背後に中須賀がつけ、やや間隔を おいて津田が3番手をキープ。このトップ3人が4番手以降を引き離してトップ争いを展開し、12周目には中須賀が柳川を再逆転。それでも津田は上位ふたりとの差を詰め切れないまま3番手をキープする。
その後、周回遅れのライダーパスに手間取る間にトップとの距離が開き、後方から追い上げてきた高橋(ホンダ)に差を詰められてしまう。ラスト5周あたりか ら津田と高橋はテール・トゥ・ノーズとなり一旦は高橋にパスされる展開となったが、津田も意地の走りで3位フィニッシュした。これでポイントランキングで は、順位をひとつ落として4番手となったものの、トップとの差は13ポイントから11ポイントに詰めて最終戦を迎えることとなった。

コメント

津田 拓也 選手コメント

「事前テストから決勝が終わるまで、納得いくラップが1周もなかったです。最後まで攻めきれなかった。予選タイムは、トップタイムに迫れましたが、むりやり出したタイムというか、決勝でもトップに周回タイムが及ばないとは思っていました。表彰台に上がれて、3位では終われましたが、悔しいレースになりましたね。レース中も、なんとか1度はトップふたりに仕掛けたかったんですが、なにも出来ないままついていくのがやっとで、逃げられてしまった印象です。序盤 はまだまわりを見ながら展開をみる走りができたんですが、中盤からはいっぱいいっぱいでした。それでも、使うタイヤ、それに合わせた車体のセットアップも 含め、自分がもうひとつ速く走れる課題を見つけられたレースでした。最終戦まで1ヶ月あるので、その間きちんと意識して、トレーニングを積んで勝てる自分になって最終戦に臨みたいです。鈴鹿は唯一、複数回走っているコースですから、言い訳できませんからね。勝てるマシンを出してくれているチーム、スポンサーや、応援してくれているファンのみなさんに喜んでもらえるようなレースがしたいです。」

加藤 陽平 監督コメント

「初コースでゼロからマシンをビルドアップして、上位陣と戦える状態になった頃には、ライバルは一歩先を行っていた、そんなレースになりましたね。拓也は 今年、ほぼすべてのコースがJSBマシンでの初走行で、それでもこれまではオートポリスや菅生でトップタイムを獲ったり、きちんと攻略出来てはいたんです が、ここ岡山は路面がスリッピーで、かなり特殊なコースなんです。それがチーム全体を含め、上位陣に追い付かなかった理由のひとつです。レースは、中須賀選手や柳川選手が逃げるのは分かっていましたから、それについていくのが精いっぱいで、アタックすることも出来なかった。それは、拓也だけが悪いんじゃなくて、そこまで戦えるマシンを提供できなかったチーム全体の問題ですね。それでも、3位という結果は悪くないです。本人も攻めきれていない、と自覚してい るなかで、きちんと表彰台に乗ったのは評価しています。最終戦は、ぼくたちチームの持てる力、拓也の能力をすべて出し切り、ファンやスポンサーのみなさんと共に喜べるレース結果を出したいですね。」

JSB1000決勝レース正式結果

順位 ライダー チーム マシン タイム
1

中須賀 克行

吉川 和多留

ヤマハYSPレーシングチーム YZF-R1 1:05’04.721
2 高橋 巧 MuSASHI RTハルクプロ CBR1000RR +0.072
3 津田 拓也 ヨシムラスズキレーシングチーム GSX-R1000 +0.124

JSB1000公式予選

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 津田 拓也 ヨシムラスズキレーシングチーム GSX-R1000 1’27.974
2 中須賀 克行 ヤマハYSPレーシングチーム YZF-R1 1’28.152
3 高橋 巧 MuSASHI RTハルクプロ CBR1000RR 1’28.258

JSB1000ポイントランキング

順位 ライダー チーム ポイント
1 高橋 巧 MuSASHI RTハルクプロ 100P
2 柳川 明 TEAM GREEN 94P
3 津田 拓也 ヨシムラスズキレーシングチーム 87P
4 中須賀克行 ヤマハYSPレーシングチーム 86P
5 秋吉 耕佑 F.C.C.TSRホンダ 72P
6 加賀山 就臣 TeamKAGAYAMA 71P
7 山口 辰也 TOHOレーシングwithモリワキ 66P
8 藤田 拓哉 DOG-FIGHTレーシングYAMAHA 59P
9 渡辺 一樹 TEAM GREEN 50P
10 今野 由寛 MotoMapサプライ 50P

全日本ロードレース第8戦「岡山国際サーキット大会」は9月28日、29日に行われます。


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