FIMワールドスポーツバイク(WSPB)
スポーツバイククラスとは
スポーツバイク(Sportbike)クラスは、市販車をベースにしたモーターサイクルを使用し、厳密な性能調整(バランシング)によって多様な車種間の公平性を保ちながら若手ライダーが腕を競い合うクラスです。
資料に基づく主な特徴は以下の通りです。
1. マシンとエンジンの仕様
・4ストロークの2気筒、3気筒、または4気筒エンジンを搭載し、目標とする最高出力は約90馬力(HP)に設定されています。
・電子制御スロットル(Ride by Wire)システムの搭載が義務付けられています。
2. 厳格な性能調整(バランシング)
・ヤマハ・R7、アプリリア・RS660、カワサキ・636、スズキ・GSX-8R、ホンダ・CBR600など、排気量や気筒数、基本コンセプトが異なるバイクが同じレースで競い合います。
・これらを公平に戦わせるため、車両単体の最低重量だけでなく「ライダーの装備を含めた合計最低重量」が定められているほか、トルク制限マップやエンジン回転数(RPM)制限、優遇措置パーツ(コンセッションパーツ)を用いた性能調整(BOP)が継続的に実施されます。
3. 若手主体の年齢制限
・基本的な最低年齢は16歳(特定のカップ戦勝者などの特例で15歳から)です。
・新規参戦ライダーの最高年齢は25歳(過去にSSP300クラスなどに参戦経験があるライダー等は28歳まで)と定められており、若手ライダーの育成やステップアップを目的とした年齢制限が設けられています。
4. 改造の制限
・コストの高騰を防ぎ、安全性を確保するため「規則で許可および規定されていない改造はすべて厳格に禁止される」という方針が徹底されており、市販車の基本構造を大きく変えることはできません。
5. レースの規模
・レース距離は最小40kmから最大70kmの範囲で争われ、1イベントにつき最大33名のレギュラーライダーと1名のワイルドカードが参戦できます。
簡潔にまとめると、「約90馬力に性能調整された中排気量の市販スポーツバイクを使い、10代後半から20代前半の若手ライダーが互いの腕と多様なマシンのポテンシャルを競う、厳格に管理された世界選手権クラス」と言えます。