アウトプット

<3-1 シャーシダイナモデータ>

20psを超えることが出来ました!!
ではこのエンジンベースで新規部品の比較を測定します。
まずはカム比較です。

ST-2に比べ上の回転数でピークパワーが伸びている事が解りました。
ST-3カムシャフトはほとんど悪いところがなく上まで行っています。
次にキャブ比較です。

大口径にした甲斐がありました。このキャブなくして20psは出なかった事になります。
このグラフは実際の計測データですがこのとき計測者から“開けにくいです”との意見がありました、大口径した影響でグラフには出ない開けにくさがあったようです。そこでDSFの組合せを調整した結果、二段目のファンネルを24mm/長さ35mm(TM-MJN24DSF付属品)に変更してみたところ上の影響を最小限に抑えてかつ開けやすくなりました。この結果を元に実際にサーキットで試します。

TMR/TM-MJN用のDSFは2ndファンネルアダプターの取り付けピッチが各口径を問わず共通で作られていて、例として、TMR40のDSFに26mmの2ndファンネルをつけることも可能です。この一段目ファンネルと二段目ファンネルの組み合わせを変えると中開度付近の特性を変化させる事が可能です。またクリアランススペーサーもL=2/4/6/8/10と5種類ありますので微調整する事が可能です。DSFは2nd ファンネル長、2ndファンネル径、そしてこのクリアランスを変更して組合せる事によりさらなる細かいセッティングが可能です。

 

 

ダイナモテスト後にプラグの焼け具合を確認しましたが、KIT付属のDENSO IY27で全く問題ありませんでした。
次回はサーキットテストです。

<3-2 サーキットテスト>

テスト目的:レーシングスピードでの優位性及び信頼性の確認
テスト日時:2007年12月1日(土曜日)30分×2本
テスト場所:筑波サーキット本コース
ライダー:岡田 義治
天候:晴れ (気温:15℃)
裏目的:“コースレコード更新”(笑)

一本目ベストタイム:1分9秒12……18周走行(途中1回赤旗コースイン)
二本目ベストタイム:1分8秒39……24周走行(ノンストップ走行)
当日は同じ走行枠に違うクラスが相当な台数が走っていたのでなかなかクリアが取れず、結局一度も完全なクリアラップはとれませんでした。それで8秒台を出すとは、さすが2007 MINI-MOTO ポールポジションライダーですね。

 

 

#このタイムはロガー計測値です。
#本レースではないのであくまでも自己計測ラップライムになります。(記録はどこにも残りません)

<以下ライダー(岡田 義治)コメント>
“全体的に乗りやすい”
“エンジンのたれはない”
MINI-MOTO仕様より扱いやすい”
“2ndファンネルは24mmの方が開けやすい”

筑波の際にミニモト車両の件を言われたので、参考グラフとして2007年のMINI-MOTO仕様(走行後測定)の車両と重ねてみます。
計測日時が違う為あくまでも参考グラフですが、それを考慮に入れてもライダーの言うとおり雲泥の差ですね(笑)
次にキャブ比較です。

ちなみにDSFのファンネルですが、2007年の鈴鹿8耐の優勝した34号車(12号車も同仕様)にもDSFが採用されていて、このインジェクター出口口径(1stファンネル)は52mmで2ndファンネル口径は48mm、クリアランススペーサーは10mmでした、同様の理由(開けやすさ)から1stファンネルよりも小さい口径の2ndファンネルをあえて選択しています。