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鈴鹿8時間耐久ロードレース

第37回大会 レースレポート

2014 SUZUKA 8HOURS WORLD ENDURANCE CHAMPIONSHIP

ヨシムラスズキ シェルアドバンス 2年連続2位表彰台を獲得
~レジェンド of ヨシムラスズキ シェルアドバンスは転倒リタイヤ~

ヨシムラ創立60周年となる、節目の2014年。ヨシムラスズキは2008年以来の2台体制で鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦。1チームはゼッケン34津田拓也/ジョシュ・ウォーターズ/ランディ・ドゥ・プニエ組で、もう1チームは「レジェンドofヨシムラスズキ」とネーミングした、ゼッケン12ケビン・シュワンツ/辻本聡/青木宣篤組だ。#34は言うまでもなく、ヨシムラが優勝を狙うエースチームで、#12はヨシムラ創立60周年のメモリアルチームという意味合いながら、ともに優勝を狙っていくチームであることに変わりはない。

7月25日(金)

2度の事前テストを終えてレースウィークに突入した7月25日 金曜日。梅雨明けして1週間ほどの鈴鹿サーキットは、例年以上の酷暑に見舞われ、この日は気温34度、路面温度60度オーバーを記録。事前テストにもなかったコンディションでの走行となったものの、この日は午前にフリー走行、午後に公式計時予選が行なわれ、計時予選では、上位10チームのみが土曜日に行なわれる「トップ10トライアル」に出場し、グリッド順を決めるセッションに進むことができる。

午前のフリー走行では、#34チームは3番手、#12チームは9番手タイムをマーク。そして午後の公式予選では、3人のライダーに合計7本という厳しいタイヤ仕様本数制限が課せられる中、#34は津田がチームベスト2分08秒752をマークして4番手となり、トップ10トライアル出場権利を獲得。そして#12は、シュワンツが組別19番手、辻本が組別30番手とトップ10トライアル進出が危ぶまれるなか、最後に出場した青木がチームベスト2分09秒338をマークして組別4番手タイムを獲得し、総合9番手でトップ10トライアル進出を果たすことができた。

7月26日(土)

この日はサポートレースの鈴鹿4時間耐久と、鈴鹿8耐のフリー走行、そしてトップ10トライアルが行なわれる。フリー走行では、#34が6番手タイムをマークし、#12は10番手。ヨシムラの2チームともが着実にマシンのセットアップを進め、トップ10トライアルに駒を進めることとなった。

そのトップ10トライアルでは、先に登場した#12シュワンツが2分10秒172のタイムをマークして、トライアル進出10チーム中、先発の5チームライダーのうち3番手タイムをマーク。青木は2分09秒775をマークし、5チーム中5位のタイムでトライアルを終了した。

後発5チームに出場した#34は、まずドゥ・プニエが2分08秒647と5チーム中3番手タイムをマークし、津田は2分06秒703と、ただひとりラップタイムを2分06秒台に入れるスーパーラップをマークし、ポールポジションを獲得。#12は10番手、そして#34は2011年大会以来、3年ぶりのポールポジションの座を獲得することとなった。

7月27日(日)

いよいよ決勝レースを迎えた27日。この日の鈴鹿は、朝から雲が多いながら晴天となり、朝のフリー走行では#34が3番手、#12が5番手タイムをマーク。ついに決勝レーススタートの11時半を待つのみとなったものの、開始直前に雨が降り始め、赤旗が提示されてスタート時刻を変更。当初15分遅れでスタートと発表されたものの、降り出した雨が豪雨となり、スタート予定時刻が再び変更。結局レースは12時35分にスタートすることが決定し、終了時刻は変更されないため、今大会の決勝レースは6時間55分で争われることになった。

各車レインタイヤ、コースはフルウェットでの決勝レース。スタートはD・エガーター(チームカガヤマ)がホールショットを奪い、B・パークス(モンスターヤマハ)、山口辰也(TOHOホンダ)に続き、#34津田が4番手あたりと、まずまずのスタート。津田はすぐに順位を上げ、S字コーナーでトップに立った山口に続き、2番手に浮上。しかし、シケインで秋吉耕佑(TSRホンダ)にかわされ、3番手でオープニングラップを終了。#12のスタートライダー青木も、10番グリッドスタートから津田の後方に迫り、5番手で2周目へ。青木はそのままパークスをかわして4番手に上がると、3番手を走る津田にみるみる迫り、5周目には背後につけてパッシングのチャンスをうかがう展開に。

そして青木は5周目の130Rで津田をかわしたものの、そのままオーバーランを喫して転倒。マシンの損傷がひどく、青木は救急車でメディカルセンターへ、その後ドクターヘリで緊急搬送されることとなった。

今大会の目玉のひとつでもあった#12レジェンドofヨシムラスズキのアクシデントにサーキットが騒然とするなか、レースはそのまま進行。オーダーは秋吉をトップに、山口に続いて津田が3番手を走行していたものの、思うようにペースアップができず、8周目に後方から追い上げてきた高橋巧(ハルクプロホンダ)にかわされて4番手へ。コースはウェット路面からラインドライ、そしてドライ路面へと変化していく難しいコンディションのなか、津田は18周目には日浦大治朗(鈴鹿レーシングホンダ)にもかわされて5番手にポジションを落としてしまう。

#34ヨシムラは26周目にピットイン。雨はやみ、コースはほぼ完全ドライとなる2スティント目で、ジョシュ・ウォーターズが3番手でコースイン。ウォーターズは前を行く2番手L・ハスラム(ハルクプロホンダ)を追うものの、レース開始2時間を前に再び雨が降り始め、ウォーターズは50周目にピットイン。一時は渡辺一樹(カワサキ)にかわされたものの、渡辺は転倒を喫し、トップ争いから脱落。コースにはセーフティカーが介入することとなった。

#34ヨシムラは、レインの走行ということで再び津田が出走し、3スティント目にはハルクプロが順位を落とし、津田は秋吉-加賀山(チームカガヤマ)に続く3番手で周回。59周目には秋吉にかわされ、トップから1周遅れの3番手となった。

73周目には津田がピットインし、4スティント目のライダーとしてドゥ・プニエがコースイン。ドゥ・プニエはすぐに2番手に上がり、3番手に最大13秒ほどの差をつけてポジションをキープ。コースはまたドライコンディションとなり、ドゥ・プニエは94周目にM・Vd・マーク(ハルクプロ)にかわされて3番手に転落。100周目ごろには再び転倒車が出たことでセーフティカーが導入され、ドゥ・プニエがピットイン。5スティント目は津田の3回目の走行となる。

レースは4時間が経過し、#34ヨシムラは、#11TSRホンダに1周遅れ、#634ハルクプロホンダと同一周回で3番手をキープ。しかし108周目にトップを走っていた秋吉が転倒し、#34ヨシムラは2番手に浮上。この時点でトップ#634ハルクプロホンダと47秒の差で周回を重ねていた。

レースが5時間を経過した頃、#34ヨシムラは津田からドゥ・プニエへのライダーチェンジ。ドゥ・プニエはこのスティントで、この日のチームベストである2分09秒166をマークするなど、トップを走る#634ハルクプロホンダを追うものの、#634ハルクプロホンダのVd・マークも、このスティントでそれを上回る2分08秒620をマークし、その差は縮まることはなく、最終スティントでドゥ・プニエからウォーターズへ最後のライダー交代。

しかしレース5時間半を過ぎると、転倒車やコースへのオイル流出もあり、2度のセーフティカー介入もありレース展開は混沌。ライトオンサイン後、ヨシムラ34号車のライトが点灯しなかった局面があったものの、走行中に自然に点灯し、そのまま走行を続行。結局#34ヨシムラは、#634ハルクプロホンダと同一周回でレースをフィニッシュ。2年連続2位表彰台を獲得したレースとなった。

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#34チーム 加藤陽平 監督コメント

スタート時の混乱はありましたが、この2位というポジションが現在の僕らの実力なのかな、と思います。レースまでにマシンもきちんと仕上げて行けたし、開始直前の雨だって、全チームに公平に降りかかってくるわけですから、そこに対応できなかった僕たちの力がなかったということです。ヨシムラの8耐への取り組みとして、雨でも攻めていくセッティングをして、それにライダーが対応できる準備をする、というのが鉄則だったんですが、そこの準備が足りなかったかな、と思います。TSRさんとハルクプロさんの強力なライダー布陣にも対抗するためには、もう1枚足りないのかな、という気もします。8耐に終わりはないので、また来年の大会に向けて準備を始めようと思います。

#34チーム 津田拓也 選手コメント

決勝直前に雨が降り、タイヤ交換やマシンのセッティングで混乱することはありましたが、僕だけの力ではなく、チーム全体で決めた戦略で精一杯走りました。1回目の走行で、徐々に乾いていくコースコンディションにペースを上げられなかったことが悔しいです。2位という結果は、満足はしていますが納得はしていません。またすぐにでも次の8耐を開催してほしいくらいです。トップ10トライアルでは、初めてスーパーポール方式のセッションに出場して、初めてポールポジションを獲得できました。それを成果のひとつにして、8耐優勝は次の目標として取っておきます。また来年、また全力で走って、優勝したいです。

#34チーム ジョシュ・ウォーターズ 選手コメント

2年ぶりにヨシムラから8耐に出場することができて、すごくリラックスしてレースができました。事前テスト、予選から参加してマシンのセットアップも決められたし、自分のベストは尽くせたと思います。思うようにラップタイムを上げられなくて、タクヤをもう少しサポートしたかったけれど、おかしな天候で、セーフティカーが何度も介入するレースで、挽回するチャンスも無くなってしまった。また来チャンスをいただけるなら、またヨシムラで走りたい

#34チーム ランディ・ドゥ・プニエ 選手コメント

初めて鈴鹿8耐を走ったことは、すごくいい経験になったよ。すごくタフなコンディションでレースをして、天候に翻弄されたけれど、本当にチームのみんながよくやってくれて、耐久レースという素晴らしい経験をすることができた。あまりにもタフなレースで、たくさんバックマーカーがいるレースで、必ずしも自分の思う通りの走りはできないけれど、素晴らしい経験になった。また来年、このチームで走りたい。

#12チーム 吉村不二雄 監督コメント

ヨシムラの目標は、もちろん8耐に優勝することなんだけど、それだけじゃない、違うレースの盛り上げ方があるんじゃないかと思ってスタートしたレジェンドチームだったんだ。ケビンのすごさはもちろん知っているし、去年の8耐で加賀山のチームで走ったのも見て、もう一度やってみたいな、って確信したんだ。パートナーは、もちろん辻本だよな。体力的にハードなレースだからノブにも来てもらった。ノブも本当にいい働きをしてくれて、いい状態で決勝レースに臨むことができたよね。レースへの取り組み方は、ケビンも辻本も、本当にすごいな。もちろん体力は落ちているし、あの辻本が2分13秒しか出ない、って本人も嘆いていたけど、それが普通なんだ、09秒に入れてくるケビンが異常なんだよ。ノブの転倒は、なんてことはない、レースなんだもの、あんなことがあって当たり前だ。誰もノブを責めることはないよ。たくさんのファンのみなさんに応援してもらって、本当に嬉しかった。お礼を言いたいです、ありがとうございました。また来年、ってファンのみなさんが言ってくれるからね、そんなに簡単な話じゃないけど、いい方向に考えたいな。

#12チーム 辻本 聡 選手コメント

ケビンより年上の僕までチームに呼んでもらって、この半年間、必死に調整しての鈴鹿だった。まだ満足はできないし、自分はもっとできるのに、という思いとジレンマもあったけれど、現代のレーシングマシンはすごく難しいよ。マシン重量やスピード、それにすごくグリップするタイヤは、想像以上に体に負担をかけるんだ。ウィークに入っても僕のタイムが上がらず、チームに負担をかけてしまったけど、マシンの方向性もきちんと決めて、いいセットアップでレースに臨むことができていたんだ。ノブの転倒は、それだけ攻められるセットアップに仕上がっていたからだと思う。あの周、あきらかに前を行く拓也よりもペースが速くて、もう待ち切れずにパッシングに出たんだね。それを責められるわけがない、それがレーシングライダーなんだからね。たくさんのファンの方が来てくれて、また来年お願いします、って言ってくれたのが本当にうれしいね。また1年間、ビッチリ準備してみますか!

#12チーム ケビン・シュワンツ 選手コメント

去年、チームカガヤマから8耐に出場することができて、結果的にそれがいい経験となって今年の大会に臨むことができた。スーパーバイクの走らせ方、タイムの出し方も徐々に体が思い出してきて、マシンのセットアップも、僕のフィジカルも、いい準備ができて決勝に臨むことができていたね。今年はフジオさんに呼んでもらって、優勝を狙いながらも、自分たちのペースで徐々にチーム力を上げていくこともできた。ツジともノブともマシンのすり合わせもできたし、ドライでもレインでも、特にレインでは本当にいいマシンに仕上がっていたんだ。ノブの転倒は仕方がない。誰も責められるわけがないじゃないか。これがレースなんだ。また来年? それはわからないけれど、また日本に、鈴鹿に帰ってきたいね。