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鈴鹿8時間耐久ロードレース

第35回大会 レースリザルト

2012 SUZUKA 8HOURS WORLD ENDURANCE CHAMPIONSHIP

第35回鈴鹿8時間耐久ロードレースはレースウィーク1日目から気温35度オーバー、路面温度は60度一歩手前の58度まで上昇。鈴鹿8耐らしい天候のもと59台のマシンがエントリーし、開幕を迎えた。

7月26日:フリー走行

13時30分より行われたフリー走行1。午後の強烈な日差しの中、コースコンディションを慎重に確認しながらレオン・キャミア選手(以下、キャミア選手)とジョシュ・ウォーターズ選手(以下、ウォーターズ選手)がライディング。フリー走行1はトップタイムから0.6秒差の4番手につけた。
15時45分より行われたフリー走行2では、青木宣篤選手(以下、青木選手)が最初にマシンの状態を確認すると、ウォーターズ選手、キャミア選手が続けてライディング。そして翌日からの公式予選、トップ10トライアル、決勝レースを見据え3人のライダーが意見を出し合い、マシンのセットアップが進められた。フリー走行2ではトップタイムから0.1秒差となる2分09秒639のタイムで2番手に付け初日のセッションが終了となった。27日(土)

フリー走行をはさんでのトップ10トライアル。 これは、計時予選でトップ10に入った10チームのみが進出できるタイムトライアルで、1台ずつがコースインしてのタイムアタック。フリー走行では、ヨシムラがまたもトップタイムをマークし、勢いに乗ってのトップ10トライアルへ。2名のライダーが出走できるこのセッションへは、津田とブルックスが出走を予定していました。 しかし、トップ10トライアルの開始時刻直前にコースの一部に雨が降り始めたことで、1台ずつのタイムアタックが変更され、開始時刻を遅らせての40分間の走行セッションとなりました。これは世界スーパーバイク選手権の「スーパーポール」が、雨となると「ウェットルール」が適用されるものと同じこと。 ヨシムラはあらためて2名のライダーが出走し、決勝へのマシンセットアップ、チェックの時間に充てることができました。

心配された雨は本格的に降ることもなく、路面もドライコンディションでの走行セッション。 結果、津田がセッション早々にタイムを2分06秒台に入れ、暫定トップタイムをマーク。 しかし終盤に中須賀選手に先行されてしまい、総合2番手で終了。 ブリヂストンタイヤ装着勢ではトップとなり、決勝レースへ2番手グリッドからのスタートを切ることとなりました。

「拓也の06秒ってタイムはすごいね!今回はマシンの方向性を大きく変えて、とにかく8時間ずっとハイペースで走り続けられるマシンに仕上げたつもりです。それでこのタイムは、本当にスゴいこと。ジョシュも、BSBで走っているマシンとは仕様も違うし、こちらはブリヂストンタイヤ。けれど、マシンとタイヤの使い方を覚えるよう、僕の走行時間を削ってまで走ってもらったんだけど、いざ覚えたら速い!鈴鹿8耐、僕は2006年からヨシムラで参戦させてもらってますが、過去最高のマシンに仕上がってると思います。」(青木)

7月27日:公式予選

公式予選は第1・2・3ライダーが各2回それぞれ30分の計時方式で争われ、上位10チームが翌日のトップ10トライアルの出場権を与えられた。
第1ライダーは青木選手。予選開始早々、転倒やコースアウトが相次ぐ中、青木選手は全チーム最多の13ラップを周回し5番手のタイムをマークした。
第2ライダーはキャミア選手。1回だけ参加した事前テストで初めてGSX-R1000&ブリヂストンタイヤのパッケージで鈴鹿サーキットをライディング。ワールドスーパーバイクのマシンとのセッティングの差に若干調整が要されたが、限られた走行時間の中で徐々にラップタイムを削り7番手のタイムとなった。
気温・路面温度ともにピークに達しようとする12時30分からの第3ライダーのセッションはウォーターズ選手が務めた。難しいコンディションの中、ウォーターズ選手は果敢に攻め続ける。そして終了間際の最後のアタックで第3ライダーのトップタイムとなる2分08秒838をマーク。1回目の公式予選が終了し、暫定ながらヨシムラスズキレーシングチームは総合3番手の位置に付けた。
15時15分より公式予選2回目がスタート。青木選手、キャミア選手ともに1回目の予選タイムを更新させ、最終セッションとなる第3ライダーの予選がスタートを迎えた。ウォーターズ選手はマシンと路面状況を確認しながら周回を重ね、残り時間10分程でピットにマシンを滑り込ませる。そして最後のアタックへ向けマシンの整備が完了すると、ウォーターズ選手はピットアウト。そしてアタックラップに突入、セクター1、2、3、と計時モニターにマイナス表示が続き、最速タイムの期待がチーム全体を覆う。最終シケインを上手くまとめ最終コーナーからウォーターズ選手の姿が確認されマシンが加速音と共にコントロールラインを通過。それまでのトップタイムを塗り替える2分07秒704を叩き出し、公式予選全体のトップへ躍り出た。最終的にウォーターズ選手のタイムが予選1番となり、明日のトップ10トライアルへ向けて最高の形で公式予選が終了となった。

7月28日:トップ10トライアル

決勝レースのポールポジションを懸け、公式予選上位10チームのライダー2名によるトップ10トライアルが15時55分より行われた。
ヨシムラスズキレーシングチームは第1出走ライダーにキャミア選手、第2出走ライダーにウォーターズ選手がエントリー。15番目の出走となったキャミア選手は全体の3番手のタイムを記録。そして最後の出走となったウォーターズ選手がコースイン。19台のアタックが終了した時点でのトップタイムは2分06秒845を記録した中須賀選手(ヤマハ:MONSTER ENERGY YAMAHA-YART)。ウォーターズ選手アウトラップからアタックラップへ突入。セクター1では中須賀選手を上回るマイナス表示がモニターに映し出されたが、セクター2・3ではプラス表示に変わってしまう。シケインから最終コーナーを抜けてホームストレートに姿を現したウォーターズ選手のタイムはトップと0.4秒差の3番手となった。この結果を受け、決勝レースは3番グリッドが決定した。

7月29日:決勝レース

決勝レースの朝、鈴鹿サーキットは灰色の厚い雲に覆われたが10時50分からのスタート進行が始まる頃には薄曇りとなり、降雨の心配は解消された。
そして11時30分、耐久レース恒例のル・マン式でスタート。スタートライダーのウォーターズ選手がホールショットを奪い、最高のスタートを決めた。
第1スティントはウォーターズ選手、清成選手(ホンダ:MuSASHi RT HARC-PRO.)、中須賀選手がトップグループを形成。ウォーターズ選手は1周目からハイペースで後続を引き離しにかかるが、その差は殆ど変わらず三つ巴の混戦となる。そしてトップを走行するウォーターズ選手は7周目に清成選手、9周目に中須賀選手と鈴鹿サーキットを知り尽くしたライダーにパスされてしまう。10周目あたりからは早くもバックマーカーが現れ始める程のハイペースで、スプリントレース並みのバトルを繰り広げていたトップグループだったが、18周目の130Rでトップを走行中の中須賀選手が転倒してしまう。ウォーターズ選手は25周を走り、2番手のポジションでキャミア選手へライダー交代をした。同一周にトップの清成選手、3番手のジョナサン・レイ選手(ホンダ:F.C.C. TSR Honda)がライダー交代のためピットイン。
第2スティントはMuSASHi RT HARC-PRO.の青山選手、ヨシムラスズキレーシングチームのキャミア選手、F.C.C. TSR Hondaの秋吉選手の順でピットアウト。キャミア選手はアウトラップの130Rで秋吉選手にかわされてしまいポジションは3番手へ。日中の気温が上がり始め、コース上の至る所にバックマーカーがいる状況でキャミア選手は2分10~11秒台の安定したラップタイムを刻み、27周を走りきりトップと約27秒差でウォーターズ選手へライダー交代をした。
第3スティント、ウォーターズ選手が走行中の57周目、第2スティント走行中のキャミア選手のイエローフラッグ区間の追い越しによるペナルティがヨシムラスズキレーシングチームへ掲示されてしまう。このペナルティを受けてウォーターズ選手は30秒のストップ&ゴーをピットロードで消化。ウォーターズ選手がコースへ戻るとポジションは4番手となり、トップのF.C.C. TSR Hondaとは約2分の差が開いてしまった。ウォーターズ選手その後の走行でも集中を切らさずに28周を走り、青木選手へライダー交代をした。
第4スティント、青木選手が少しでも前との差を縮めるべく懸命にプッシュしていたが、96周目にマシンから白煙が上がる。緊急のピットインを余儀なくされる青木選手はピットへマシンを戻すと、オイルラインにクラックが入っていることが確認された。加藤監督の指示のもとメカニックが一斉に修復に取りかかり約14分のピット作業でマシンを修復、ライダー交代はせず青木選手が再びライディングした。この間に4番手から25番手あたりへポジションダウンをしてしまったが、青木選手は20周を走りきり22番手までポジションを上げキャミア選手へライダー交代をした。
第5スティントを走行するキャミア選手はトップグループと同等のタイム2分09秒のハイペースで周回を続けていたが、5時間を経過した辺りで2番手走行の清成選手がデグナーカーブでクラッシュ。激しく転倒したマシンは漏れたオイルから引火してしまい炎上してしまう。コース上にはセーフティーカーが入った為、この間追い越しが禁止されキャミア選手は我慢の走行が続いた。20分程コースの清掃処理に時間を要し、この時点でキャミア選手は21番手。その後セーフティーカーが解除されレースがリスタートされると、キャミア選手はハイペースで追い上げ、28周を走り17番手までポジションを上げてウォーターズ選手にライダー交代をした。
第6スティント、3回目の走行となったウォーターズ選手は更に上のポジションを目指す。最後まで攻めの姿勢を崩さず20周を走り14番手へポジションを上げて青木選手へマシンを繋いだ。
第7スティント、青木選手はシングルフィニッシュを目指しチームの想いと共に走行を続けていたが、再びマシントラブルが発生してしまう。12番手までポジションを上げた186周目、青木選手がヘアピンでマシンをストップ。駆動系のトラブルにより残り時間45分、決勝レースのリタイヤ届けが出されヨシムラスズキレーシングチームの第35回鈴鹿8時間耐久ロードレースに幕が下ろされた。
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加藤陽平監督コメント

2003年以来のリタイヤとなってしまい、ファンの皆様の期待に応えられる様な結果が残せず非常に残念です。ノントラブルが大前提のレースで、今年は決勝レース中にペナルティや小さなミスが重なってしまったことに加えて、これまでに経験の無いトラブルが2回ありました。8耐ではミスを犯したチームが勝てる程甘いレースではありません。今日から来年の8耐へ向けて、また1から準備し直します。これからも8耐の挑戦は続けていきますので、引き続きご声援宜しくお願いします。

ジョシュ・ウォーターズ選手コメント

Q.鈴鹿8耐を終えての感想は?
A.公式予選ではトップタイムも出せたし、決勝レースではホールショットを奪えて良いスタートが切れた思います。最初のトラブルの後も追い上げていたから、2回目のトラブルでリタイヤとなってしまいとても残念。全体的にまとまっていただけに、もう少し運があれば結果も付いてきたレースだったと思います。今年の8耐参戦に関しては、昨年に引き続きチームからオファーがあるとは思っていなかったので、世界中のスズキライダーの中から自分を選んでくれた事に非常に感謝しています。
Q.昨年に続いての鈴鹿8耐ですが、何か特別な準備はしましたか?
A.今のオーストラリアは季節が冬なので、日本(青木選手宅)でトレーニングするのが1番良い調整方法でした。それとオーストラリアのサーキットではシケインが無いので、オーストラリアスズキに協力してもらってシケインの疑似コースを作って練習しました。おかげで昨年に比べてラップタイムを大幅に上げられました。

レオン・キャミア選手コメント

Q.鈴鹿8耐を終えての感想は?
A.マシンのポジションやタイヤメーカーの違い等、ヨシムラGSX-R1000への乗り換えに時間が掛かってしまい、チームの期待に応えられるような活躍が序盤から出来ず残念でした。ウォーターズ選手、青木選手は素晴らしいパフォーマンスを発揮し、自分もレース走行中にどんどんマシンに慣れていくことが出来ました。チームは良く機能していただけに、決勝レースは最後まで走れずリタイヤとなってしまい残念です。もし、またこの様なチャンスがあればヨシムラスズキレーシングチームで8耐に参戦したいです。
Q.今年からマシンをスズキにスイッチして、8耐では初めてのブリヂストンタイヤとなりますが事前に何か準備したことはありますか?
A.特別な準備はしていませんが、ブリヂストンタイヤとワールドスーパーバイクで使用しているタイヤ、特にフロント側の特性の違いを理解して自分のライディングを合わせるまでに時間がかかってしまいました。自分自身はワールドスーパーバイクのテストやレースの為、ここ数週間は常にライディングをしていたのでハードなスケジュールでしたが、非常に良いコンディションで鈴鹿8耐に臨む事ができました。

青木宣篤選手コメント

Q.鈴鹿8耐を終えての感想は?
A.今年でヨシムラスズキから5回目の鈴鹿8耐へのエントリーとなります。チームの結束力は高く、マシンも3人のライダーでセッティングをまとめあげて臨んだレースだっただけに悔しい結果となり非常に残念です。チームのスタッフをはじめ、サポートして下さった皆様、ファンの皆様には非常に感謝しています。有り難うございました。
Q.今年は3回の事前テストに全て参加していただき、マシンのセットアップをしていただきました。ウォーターズ選手、キャミア選手と8耐に臨むにあたって特に配慮した点はありますか?
A.ウォーターズ選手は、昨年の8耐で活躍してくれた実績があります。今年も更に飛躍できるようにと8耐の事前テスト終了後に青木家合宿を敢行しました。ウォーターズ選手にはマシンやタイヤに対する的確な分析力があります。共にトレーニングをしながら、その事を信じて走行して欲しいとアドバイスをしました。キャミア選手は世界最高峰で戦っているライダーですから、自分なりのセッティングを持っていました。そこで普段乗り慣れているワールドスーパーバイクのマシンやタイヤ特性の違いを伝え、8耐を戦うセットアップに慣れてもらうようにしました。最終的には3人の意見を反映したマシンに仕上げる事が出来ました。